雪月花
「雪月花」へようこそ。月刊LaLaにて連載中の「狼陛下の花嫁」の二次小説を書いてます。心赴くままに更新していきますので、よろしくお願いします。
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月見の宴
最近の秋の夜は月が綺麗だと思って、政務室で陛下と二人きりの時に、そろそろ月見とかしたら楽しいですよねと話しただけだった。それだけだったのに・・・・

「お妃様におかれましては、ご機嫌麗しく。此度は、月見の宴をされたいとのことでしたので、我らの方で段取りを整えましてございます。恐縮ではございますが、お時間を頂戴できますでしょうか?」

「・・・ええ。ありがとうございます。氾大臣、柳大臣。感謝いたしますわ」

にっこりと、妃スマイルで優雅に微笑みつつ、違う、そんなつもりで言ったんじゃ-ーっ!!と夕鈴はどこから陛下と二人だけでした話が漏れたのか、と首をひねった。春の宴では、息子たちに奪われた宴の責任者の任を今度こそは、と夕鈴の前で静かなる攻防がなされた。必死で妃演技をしたが、いつぼろがでるか心配だった。

「お妃様、我らのお話聞いていただけましたね?それで、我らのうちどちらかを宴の責任者として任命していただきたく・・・」

「え、ええ。そうですわね。どちらも、素晴らしい宴になることは間違いありません。ですので、わたくしにはどちらかなど、選べません。どちらかが、欠けるのはわたくしはいやなのです。おわかりいただけますよね?」

どっちを選んでも、宮廷の勢力争いの図が大きくかわる。うかつな言動は慎むよう、李順さんからも注意されているし、夕鈴としても難しいところだった。ふと、思いつく。

「そうですわ。宴を二日に分け、初日と二日目とで責任者を両大臣で決め、主催してはいかがでしょう?どちらの大臣の宴も楽しめます。どう思われますか?詳しくは両大臣でお決めになられたら、よろしいでしょう」

「は、お妃様の仰られるように致します。宴のほう、お楽しみになられるよう、我ら両名精一杯努力いたしますので。では、お妃様。また宴の折に・・・・・」

両大臣は夕鈴に深々と礼をし、颯爽と去って行った。二人が去ったのを確認してから、はぁっとため息をつき、椅子にもたれかかる。李順さんがなにかいいたげだが、決定的なぼろをださなかっただけでも、妃演技が「プロ妃」に近づいたのかも、と自分を励ますことに。

後日、二日に分けて催された「月見の宴」は二日とも、風情のある趣向の凝る宴で盛況なうちに終わったとか。始終にこやかにしながら、睨みをきかしあっていた両大臣は見ものだったとか。そのそばでいつも以上に冷え切ったオーラをだす狼陛下は、改めて臣下たちの畏怖の対象になったのであった。
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